『出会い』

私はシロハラインコを飼うつもりはまったくありませんでした。
なぜなら、そんなインコ・・・知らなかったからです。
いつものようにセキセイ達の餌を買いにショップへ行き、
モモイロちゃんと遊ぶつもりで生体コーナーへ行きました。
そこには派手ななりをして、餌箱にころがるヘンテコリンな
ヤツがいました。
それが「カイ」との出会いです。
ケージから離れようとすると、指を「がしっ」とつかみ、自分
の頭に持っていきます。
なかなか帰らせてくれませんでした。
そんなことを5週間続け、6週目にはケージごとお持ち帰り
していました。
     『新生活』

さて・・・こいつのことを何も知りません。
ショップでは生後半年くらいと聞きました。
ショップで食べていたペレットやおやつなどは購入しましたが、あとはどうしていいやら・・・。
ネットで調べまくり、飼っている人のHPで質問しまくり
やっとのことで最低限の知識を仕入れました。

「お迎え後1週間はあまりかまわず・・・。」
無理でした。
「だせ〜!あそべ〜!カキカキしろ〜!」
命令が矢継ぎ早にとんできます。
かまわないと逆に信頼を損ねると思い、1日2〜3回
短い時間遊んであげました。
自分の名前も1週間で言えるようになりました。
思った以上にアクティブな「体育会系インコ」です。
「中国雑技団」もまっ青の動きをします。
獣医師の検査によるとオスだということが判明しまし
た。
今思えば、この頃は羽がカットされていた分まだまし
でしたが・・・。
『反抗期』

セキセイにも反抗期がありますが、カイと比べればかわいい
ものです。
1歳半〜2歳にかけて、ご機嫌で遊んでいたかと思うと、
突然目が「きゅーっ!」となり襲い掛かるようになりました。
TVで流れる音楽に合わせて踊っているうちに興奮してしまう
のです。
大抵の場合、耳や指などに噛み付き、流血の惨事を招き
ました。
当初カットされていた羽はすっかり伸び、ふたたび切るか
とても考えましたが、鳥は飛ぶために生まれた生き物。
筋肉の成長や運動量などを考えるとやはり切ることは
できませんでした。
幸い、タオルを広げてキャッチし、しばらく抱きかかえている
と元に戻ることを発見したので、その対処で乗り切りました。
この頃からブランコで「スリスリ」する姿を見かけるようにな
りました。
『安定期』

3歳の声を聞くころになると、お互いの生活も定まり
発情期のみ注意すれば平和に暮らせるようになり
ました。
カイの場合、私が電話している状況が嫌いです。
受話器を持つ手に突撃してきます。
最近はスピーカーにして取るようにすると、大丈夫
でした。
いたずらなどは相変わらず、次から次へとよく思い
つくなぁと思いますが、あとは至って平和です。
地震も大嫌いです。
地震の後は抱っこしていてあげないと固まったまま
しばらく過ごし、その後雄たけびを上げ続けるので
必ず助けてあげるようにしています。
(日常はよほどのことがないと、雄たけびはしませ
ん。)
『現在』

私のことを「おかあちゃん」と呼び、甘えん坊&暴れん坊
のかわいい息子になりました。
手のひらや、タオルにころころところがり、うれしいと「ピョン
ピョン」と跳ねて歩き、最高の気分の時は、立て乗り・横乗
りで踊り、つまんなくなるとおもちゃを咥えて持ってくる。
非常に愛情を欲する手のかかる子です。
私との間に遊びのルールを作り2人だけの遊びもできます。
賢さと手ごたえはこの1羽を迎えるだけで、十分味わうこと
が出来ると思います。

お散歩もドライブも大好きなので、インコというより犬のよう
な気がします。